【年末調整の仕組み】保険料控除を最大限に活用しよう

年末調整 保険料控除

以前、自分で支払った生命保険や地震保険などの保険は、年末調整で「保険料控除」として所得から差し引くことで所得税の負担を減らすことができるとお話ししました。

(年末調整の仕組み キホンのキを読んでみてくださいね。)

これは所得税だけでなく、住民税の負担も減らすこができます。

“マニーハッくん”

もしも”に備えながら、控除を上手に活用して税負担を減らそう!

 

「所得」と「収入」の違いは?

年末調整 保険料控除

まず、保険料控除をお話しする前に、「所得ってなに?」と疑問に思われている方もいるのではないでしょうか。

所得とは、収入から経費を差し引いたものです。

収入ー経費=所得

給与収入の場合、上記の経費にあたる部分は、収入金額に応じて一定の所得控除額が決められています。

収入(年収)ー給与所得控除額=給与所得

保険料控除や配偶者控除といった控除は、給与所得金額から差し引かれます。

このことを、「所得から控除する」というのですね。

 

所得金額から保険料などの各種控除を引いた「課税所得金額」をもとに所得税や住民税の税率が決まります。

控除を活用して「課税所得金額」を減らすことができれば、税金も減るということなのです。

 

 

保険料控除の種類

年末調整 保険料控除

では、保険料控除について見ていきましょう。

保険料控除は大きく分けて、下記の4種類があります。

保険会社から秋頃になると送られてくる「保険料控除証明書」に、支払った保険料がどの控除に該当するのか書かれています。

証明書をよく見て「保険料控除申告書」に記入しましょう。

保険料控除の種類
  1. 生命保険料控除
  2. 地震保険料控除
  3. 社会保険料控除
  4. 小規模企業共済等掛金控除

①生命保険料控除

生命保険料控除にはさらに3種類あります。

一般の生命保険料

生命保険会社と契約した、死亡保険学資保険などです。

生存や死亡に関して保障される保険のことですね。

注意
保険期間が5年未満であったり、貯蓄が目的のものは対象外となります。

 

介護医療保険料

生命保険会社や損害保険会社と契約した、医療保険がん保険所得補償保険などです。

医療費に対して保障される保険ですね。

注意
生命保険同様、保険期間が5年未満であったり、医療を目的としないものは対象外です。

 

個人年金保険料

個人年金保険料税制適格特約が付加された個人年金保険です。

具体的には、次のような契約です。

  • 保険料を支払った者または配偶者が、年金の受取人であること
  • 10年以上の期間にわたって、定期的に保険料を払い込む契約
  • 年金受取人が原則として満60歳になってから受け取りが開始する、受取期間が10年以上の定期または終身の年金
注意
「〇〇年金保険」となっていても、一般の生命保険料控除の対象になる保険契約もあります。

控除証明書に「個人年金用」と記載されているか確認しましょう。

 

(さらに詳細を知りたい方はこちら)

 

②地震保険料控除

地震等の被害による損失額をてん補する保険金または共済金が支払われる契約の保険です。

控除の対象となるのは、居住用の家屋もしくは生活に通常必要な家具などの生活用動産を保険の対象としている契約になります。

 

③社会保険料控除

会社員の場合、健康保険厚生年金雇用保険といった社会保険料が給与から天引きされていますね。

それは会社側で年末調整の計算時に控除してくれますので、基本的に控除申告書に書く必要はありません

ただし、年の途中で就職した場合などで、自分で支払った国民健康保険(国保)国民年金などがある時は、控除申告書に記載します。

 

④小規模企業共済等掛金控除

企業型確定拠出年金(企業型DC)個人型確定拠出年金(iDeCo)、各都道府県と指定都市で実施している障害者扶養共済制度(しょうがい共済)です。

 

【最大でいくら?】控除できる金額

年末調整 保険料控除

 

“ぼく”

実際、所得からいくら控除されるの?

①生命保険料控除

控除される金額は、2020年7月現在、表のとおりになっています。

年末調整 保険料控除

(出所:国税庁ホームページ)

2011年以前に契約(旧契約)したものか、2012年以降に契約もしくは更新(新契約)したものかによって金額がちがいます。

これは介護医療保険料控除が新設され、これまで一般の生命保険料として控除されていた医療費に対する保障が、別枠で控除できるようになったものです。

一般の生命保険料と個人年金保険料の最高控除額は減額になりましたが、トータルの控除できる金額は増えたことになります。

 

2012年以降契約の場合、年間に80,001円以上支払っていると、最高額の4万円を控除することができます。

2011年以前契約の場合は、年間100,001円以上ですと、最高額の5万円控除になります。

注意

旧契約と新契約のどちらもある場合、組み合わせて申告することもできます。

ですが、その合計額が12万円を超える場合は、12万円が限度となります。

 

詳しい計算式は、こちらを見てみてください。

 

②地震保険料控除

5万円までは、支払った保険料が全額控除になります。

5万円を超えて支払っていても、控除できる金額は一律で5万円です。

 

③社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除

その年に支払った保険料や掛金の全額が控除できます。

“ぼく”

申告し忘れたらもったいないね!

保険料控除を活用しよう!

自分や家族の生活を守るために加入している保険で、税金の控除も受けられるので、漏れなく申告したいですね。

ですが控除を受けるためだけに、自分の収入に見合わない内容の契約をしては本末転倒です。

もしものために必要最低限で備えて、その分の税負担は軽くしましょう!

 

保険料の控除証明書を失くしてしまった場合は、加入している保険会社に連絡して再発行してもらいましょうね!

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