“ぼく”
なんとなく聞いたことがあるし、若いうちからやっておいた方がいいと聞くことが多いのが「積立NISA」と「iDeCo」です。
実際にはどんな違いや特徴があり、どっちが得なの?どっちから始めるべきなの?と悩まれる方も多いでしょう。
今回の記事ではそんな不安を解消できる、2つの商品の特徴や選ぶ判断基準などを紹介します。
“マニーハッくん”
目次
何にメリットを感じるかには個人差がある
それぞれに共通しているのは「課税額を減らすことで備えのための投資をすることを国が推奨している」点です。
なんのために投資で貯蓄するのかを自分自身で持っておけば、どちらの商品を選ぶべきかが分かりやすくなります。
また将来のための備えとしてどちらの商品にもメリットを感じた方は、「積立NISA」と「iDeCo」の両方を使って投資している方も多くいます。
多額を投資に使う必要はありませんが、現金貯金以外の方法のひとつとして覚えておくといいでしょう。
- 非課税制度の内容が異なる
- 運用年数
- 運用できる年間金額
- 商品のラインナップ
細かい違いを確認しましょう。
非課税制度の内容が異なる
どちらも投資した利益が非課税になるというメリットを持っていますが、それ以外にも税に対する違いがあります。
積立NISA
- 「長期間少額ずつ積み立て投資する人には、利益に対して課税しない」
- 運用で得た利益全て、通常だと20%発生する課税が一切ない
iDeCo
- 「年金以外の老後資金を自分で蓄える人には税金を減らす」
- 運用で得た利益全て、通常だと20%発生する課税が一切ない
- 投資した金額がすべて所得控除の対象
積立NISAは「利益全てに対して課税がない」ということが特徴の商品です。
一方iDeCoは「かかる税金を減らす」ということが特徴になる商品です。
1年間の所得からiDeCoへの投資額を引いて税金を計算するため、住民税や所得税が軽減される効果があります。
受け取る際には税金が発生する可能性がありますが、受け取り方に合わせて対象となる控除が存在するので安心してください。
「公的年金控除」
- 年金のように毎月少しずつ引き出して使用する場合にかかる控除の種類
- 「雑所得」という種類で所得の一種としてみなされる
- 年齢や収入に応じて上限額が変わり、上限額以上になると課税される
「退職所得控除」
- 退職金などのように一気に全額を受け取る場合にかかる控除の種類
- 会社から支給される退職金と合わせて計算される
- 合計額によっては多額の課税が発生する可能性がある
将来どのような収入予想になるか、退職金はいくら支給されるのかなどをあらかじめ計算しておくと、受け取りの際に課税額を最大限減らすことができます。
受け取り方は「年金方式」「一時金方式」「組み合わせ」の3種類選ぶことができるので、将来を予想して選択することがオススメです。
運用年数
運用できる年数の制限や、引き出すことができない期間あることが2商品の大きな違いです。
積立NISA
- 「60歳未満で10年以上先に使う資金のための投資」向け
- 非課税期間は最長20年
- 口座開設は2037年まで
iDeCo
- 「60歳過ぎてから使う老後資金のための投資」向け
- 口座の開設から引き出すまでの期間がすべて非課税
- 途中で引き出しは一切できない
同じような投資商品と思っていても、こうして比べると違いは歴然です。
ちなみに10年以内に使用するための貯蓄の作り方としては、「定期預金」や「一般NISA」がオススメです。
“マニーハッくん”
運用できる年間金額
非課税対象となるため、運用できる金額についても年間で上限が設けられています。
積立NISA
- 誰でも一律で40万円/年まで
iDeCo
- 職業や立場によって上限金額が異なる
例えばiDeCoの場合、公務員だと約14.4万/自営業だと約81.6万の年間上限が設けられています。
上限が設けられており職業によってはうまく将来に向けた積み立てができません。
将来のために年間50万円を積み立てたい場合、不足分を補うためにiDeCoと積立NISAを併用する方もいます。
“マニーハッくん”
商品のラインナップ
積立NISAとiDeCoでは、投資できる商品のラインナップにも違いがあります。
積立NISA
- 投資商品のみのため、低リスク商品でも元本割れのリスクはある
- ただし金融庁が設定した基準をクリアした商品から選ぶので、ハイリスクの失敗は少ないと考えてOK
iDeCo
- 元本確保型の安全な商品も選べる
どちらも低いリスクでしっかりと運用ができることには変わりありません。
個別株式への投資などはできないので注意してください。
現役時代に使うなら積立NISA/老後資金を貯めるならiDeCo
どちらも投資に対して非課税になる制度という点では同じですが、細かい部分で違いがあることをご紹介しました。
マイホーム購入やこどもの教育費など、現役時代に必要になるまとまった出費に備えることができる商品が「積立NISA」
単純に老後資金をしっかりと貯めておくことができる商品が「iDeCo」
このようにイメージしておくと、投資額をいくらに設定するかの目安にもなります。
目的に合った商品を選んで、効果的に貯蓄しましょう。
そのほか節税についてはこちらの記事も参考にしてください。